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日本語の方言:沖縄
沖縄が日本の一部になったのは、明治時代のはじめです。それまでは、琉球王国という琉球王が国を治めている君主国家でした。それが、明治時代に琉球藩となり、その後廃藩置県により、県になりました。そのため、明治以前は、琉球語が母国語として話されていました。現代では、さまざまな沖縄県の島や地域の言葉も一緒に、大きく沖縄語(うちなーくち)と呼ぶことが多いです。そして、その言葉の歴史から、沖縄語を日本語の方言の一部と考える考え方と、もともとが日本語ではないので、日本語の一部ではなく、琉球語の一つであるとする考え方があります。歴史上では、明治時代後期以降には標準語が決定され、標準語を話すことが良しとされました。学校教育において方言をつかうと罰則をうけるなどのこともありました。ただし、これは沖縄のみならず、日本のさまざまな地方において推進された当時の日本語教育の方針であったため、標準語以外の言葉を話す日本の国民に、標準語を勉強する必要がありました。昭和の時代になっても、沖縄では特に、「標準語励行運動」が教育現場で実施されていました。方言を使用すると、首から方言の札をさげるというなどという罰則もありました。このことは、今でも、日本語学校教科書に掲載され、日本語教師の試験にも出るほど、重要な問題提起をすることになりました。日本語が、標準語にすべてが統一されることに危機感をもった人たちによって、さまざまな「沖縄方言論争」という運動を引き起こし、その持つ文化的価値に気づき、その使用と継承の重要性を説いていく運動になりました。現在では、日本語学校で日本語を勉強する外国人に、「地域日本語活性化プログラム」というプログラムを取り入れて、方言も標準語も勉強できるようするという試みもあります。沖縄には、日本でも有数の外国人が定住している地域があります。こういった地域において、勉強する外国人に日本語学校内で日本語としての標準語と方言を教えることは、大変意義深く、言葉の歴史とともに、その地域の歴史も勉強することがきます。そのことによって、外国人と地域住民がより、絆をふかめることができ、お互いの理解を進めていくことができます。異文化、異人種、異世代の違いを乗り越えて、コミュニケーションがとれるようになることは、重要であり、方言を勉強することが、地域独特の文化、生活様式、価値観などを分かち合うことにつながります。